MENU

化学結合の成り立ち

原子の構造

原子は、原子核と電子から成り、原子核は陽子と中性子で構成されています。
原子の種類によって、化学結合は、共有結合・イオン結合・金属結合にわけられます。

共有結合

共有結合は、2つの原子間に存在する非共有電子対を共有することによって生じる結合です。
非金属元素(炭素、酸素、窒素など)間で形成されます。

結合に用いられる軌道・電子によって、σ結合(シグマ結合)・π結合(パイ結合)・配位結合があります。

σ結合(シグマ結合)

σ結合は、単結合や不飽和結合の1本目にあたる結合です。
2つの原子が互いの原子軌道の軸方面で相互作用することにより生じます。
σ結合を軸に対して自由に回転することができます。

例)
エタンのC-Cの結合

π結合(パイ結合)

π結合は、不飽和結合の2~3本目の結合を維持している結合です。
2つの原子が互いの原子軌道の側面方向で相互作用することにより生じます。
π結合は、軸方面に対して自由に回転することができません。

例)
エチレンの2本目の結合

配位結合

配位結合は、片一方の原子に存在する電子対を相手方の原子に供与することによって生じる結合です。
非共有電子対を相手の空の軌道に提供することで結合が成立します。

金属錯体などでみられる結合様式です。

イオン結合

イオン結合は、陽イオンと陰イオンの間で生じる結合であり、静電的な引力によって引き合うことで生じる結合です。
電気陰性度が大きく陰イオンになりやすい非金属元素と、逆に電気陰性度が小さく陽イオンになりやすい金属元素との間で生じる傾向があります。

NaCl、H2SO4などがあります。

金属結合

金属結合は自由電子によって生じる結合をいいます。
最外殻電子を放出し、陽イオンになりやすい金属元素で生じる結合で、自由電子の負電荷と金属原子核の陽電荷の間で生じる静電的な引力が、結合を維持するパワーの根源になります。

金属が電気を通しやすいのも、自由電子が自由に動くことによります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!