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【薬機法等制度改正に関するとりまとめ】薬剤師に関する箇所まとめ

ざっくりまとめ

2019年、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)の改正に向け、着々と準備が進んでいる。

2018年12月25日 厚生科学審議会 医薬品医療機器制度部会より、【薬機法等制度改正に関するとりまとめ】が公表された。

注意事項
①まだ【とりまとめ】の段階であり、実際の法改正の際には変更がある可能性があります。
②筆者の解釈ミスで間違った内容となっている可能性があります。ご容赦ください。
参考にした資料原文はこちらです。→【薬機法等制度改正に関するとりまとめ】

薬機法改正のポイント

薬剤師に関連する薬機法改正のポイントをまとめると。

影響大

継続的な薬学的管理と患者支援
特定の機能を有する薬局の明示化
遠隔服薬指導

影響中

麻薬流通の合理化

影響小

添付文書の同梱廃止

継続的な薬学的管理と患者支援

① 服用期間を通じた継続的な薬学的管理と患者支援
○ 現行の薬剤師法等の規定では、薬剤師は調剤時に情報提供や薬学的知見に基づく指導を行うことが義務づけられているが、薬剤の服用期間を通じて服薬状況の把握等を行うべき旨は必ずしも明確ではない。このため、薬剤師には、調剤時のみならず、薬剤の服用期間を通じて、一般用医薬品等を含む必要な服薬状況の把握や薬学的知見に基づく指導を行う義務があることを明確化すべきである。

さらっと書いてあるが、1日40人投薬した場合、1日あたり40人に連絡を取る必要がでてくるはず。
1人3分だとしても2時間。捻出できそうですか?

ぶっちゃけ、私は無理です。
薬局に来ていないタイミングでのフォローって、こちら側から必要でしょうか。
いままで、フォローしなかったことで困ったことが生じたこともないですし、患者さん立場になったときに、フォローしてもらってありがたい!の様になるケースが、経験浅いからか想像できません。

特定の機能を有する薬局の明示化

○ 患者が自身に適した機能を有する薬局を主体的に選択できるよう、薬局開設許可に加え、特定の機能を有する薬局を法令上明確にし、当該機能を果たしうる薬局であることを示す名称の表示を可能とすべきである。なお、具体的な機能としては、「患者のための薬局ビジョン」においてかかりつけ薬剤師・薬局が備えていくことが必要とされた機能や患者等のニーズに応じて強化・充実すべきとされた機能を基本に、例えば、以下のような機能を持つ薬局が考えられる。

・ 地域において、在宅医療への対応や入退院時をはじめとする他の医療機関、薬局等との服薬情報の一元的・継続的な情報連携において役割を担う薬局
・ がん等の薬物療法を受けている患者に対し、医療機関との密な連携を行いつつ、より丁寧な薬学管理や、高い専門性を求められる特殊な調剤に対応できる薬局

特定の機能を有する薬局には、それぞれ独自の名称の表示を可能にし、差別化を図れるように。
これは、よい変化だと思います。
いままでなかなか進まなかった調剤薬局の地域医療への参画を、国主導で進めようという気持ちが伝わってくるので。

このような薬局を利用する価値がある方は、このような薬局を利用してもらって、別にそこまで必要ではない方は、今までの門前薬局でもらえばいいかなとは思います。

まあ、国としては、門前薬局すべてつぶしたい雰囲気なので、そうも言ってられない診療報酬改訂になるのかなとも思いますが。。。

遠隔服薬指導

○ 遠隔診療の状況を踏まえ、対面でなくともテレビ電話等を用いることにより適切な服薬指導が行われると考えられる場合については、対面服薬指導義務の例外を検討する必要がある。例外の具体的な内容については、オンライン診療ガイドラインの内容や特区実証の状況等に加え、かかりつけ薬剤師に限定すべき、品質の確保など医薬品特有の事情を考慮すべき等の本部会での指摘を踏まえ、専門家によって適切なルールを検討すべきである。

○ 患者の療養の場や生活環境が変化している中で、患者が薬剤師による薬学的管理を受ける機会を確保するため、服薬指導及び調剤の一部を行う場所について、一定の条件の下で、職場等、医療が提供可能な場を含めるような取扱いとすべきである。

現状、服薬指導は対面が原則であり、その場所は薬局もしくは患者宅に限定されていますが、それをテレビ電話(この書き方するってことは顔はみれなきゃだめということだろう)でもOKにしますよ、また、仕事場なども投薬OKにしますよという内容。

これは、処方せん獲得戦争が勃発する感じですね。
テレビ電話での服薬指導がOKということは、全国どこの薬局でも対応することが可能になるということと同義ですからね。

北海道の方が、東京の薬局に処方せんをFAXして、テレビ電話服薬指導して、後日薬が配送されるでも、なんら問題なくなるということです。

麻薬流通の合理化

○ 在宅における緩和ケアを推進するためには、薬局において医療用麻薬が適切かつ円滑に患者に提供される必要がある。現行では処方箋を受け取った場合にのみ不足する医療用麻薬を薬局間で譲渡できる仕組みとなっているが、一定の要件の下で事前に譲渡することができるような仕組みを検討すべきである。

そだねー。

添付文書の同梱廃止

○ 医薬品・医療機器等の適正使用に資する最新の情報を速やかに医療現場へ提供するとともに、納品されるたびに同じ添付文書が一施設に多数存在するといった課題を解決するため、添付文書の製品への同梱を廃止し、電子的な方法による提供を基本とすることが適当
である。

資源の無駄だと思ってたので、これはもっと早くに取り入れてもよかったんじゃないかとすら思う内容。

まとめ

【薬機法等制度改正に関するとりまとめ】薬剤師に関する箇所を簡単にまとめさせていただきました。
いかがでしたでしょうか?

今年2019年は、薬機法等制度改正で、薬剤師の業務内容が変わることが予想されます。

個人的には、嫌だなと思う変化です。
おそらく業務内容は増えるのに、それで診療報酬の分け前があがるとは到底思えないからです。

というのも、全体の流れとして、今の調剤薬局はダメだ!だからこういう風に変える!という流れなので、プラスの仕事をやってもらおうじゃなくて、今までマイナスの仕事しかやってきてないのをゼロにしようという流れだからです。
そこに対価は発生しなさそうですよね。

大きな流れのなかで、自分自身がどのような立ち回りをすべきなのか、しっかり考えないとあっというまに給料は下がり、業務は増えるという最悪な展開を招きかねません。
頑張りどころだなと感じます。

参考:【薬機法等制度改正に関するとりまとめ】 薬剤師・薬局に関連する箇所抜粋ともろもろメモ

第3 薬剤師・薬局のあり方
1.基本的な考え方
○ 本部会では、医薬分業の現状を踏まえ、今後の地域における薬物療法の提供に当たっての患者支援のあり方について、「薬剤師が本来の役割を果たし地域の患者を支援するための医薬分業の今後のあり方について」にとりまとめた。

メモ
【薬機法等制度改正に関するとりまとめ】の14P以降に「薬剤師が本来の役割を果たし地域の患者を支援するための医薬分業の今後のあり方について」の記載あり。

「薬剤師が本来の役割を果たし地域の患者を支援するための医薬分業の今後のあり方について」をみると、調剤薬局・薬剤師は全然地域の患者を支援できていないよね。という文脈でまとまっている。

○ これを踏まえると、今後、地域包括ケアシステムの構築が進む中で、薬剤師・薬局がその役割を果たすためには、各地域の実情に応じ、医師をはじめとする他の職種や医療機関等の関係機関と情報共有しながら連携して、患者に対して一元的・継続的な薬物療法を提供することが重要である。

○ そのためには、薬剤師は、調剤時のみならず医薬品の服用期間を通じて、服薬状況の把握(服薬アドヒアランス(脚注:患者が薬の作用・副作用について十分な説明を受け納得した上で、服薬の必要性を理解し、主体的に治療を受け、継続した服薬を行うこと。)や有効性の確認、薬物有害事象の発見等)による薬学的管理を継続的に実施し、必要に応じて、患者に対する情報提供や薬学的知見に基づく指導を行うほか、それらの情報を、かかりつけ医・かかりつけ歯科医に提供することはもちろん、他の職種や関係機関と共有することが更に必要となる。また、適切な薬学的管理を行い必要な受診勧奨につなげるため、要指導医薬品、一般用医薬品、いわゆる「健康食品」等の使用状況等を把握することも重要である。

○ 薬局は、従事する薬剤師が以上のような役割を十分に果たせるような環境を整備する必要がある。その一環として、薬剤師の行う対人業務を充実させる観点から、品質の確保を前提として対物業務の効率化を図る必要がある。

○ また、今後、在宅医療の需要が増大することが見込まれるほか、がんの薬物療法に関して、経口薬が増加して外来で処方される機会が多くなっているなど、専門性が高い薬学的管理が継続的に必要となる薬物療法が提供される機会が増加しており、このような状況に適切に対応するためには、臨床現場で専門性が高く、実践的な経験を有する医療機関の薬剤師が中心的な役割を果たしつつも、地域の実情に応じて、一定の資質を有する薬局の薬剤師が医療機関の薬剤師と連携しながら対応することが望ましいと考えられる。このような中では、患者が自身に適した機能を有する薬局を選択できるようにすることが重要であり、そのための環境を整えるべきである。

2.具体的な方向性
(1) 患者の薬物療法を支援するために必要な薬剤師・薬局における取組
① 服用期間を通じた継続的な薬学的管理と患者支援
○ 現行の薬剤師法等の規定では、薬剤師は調剤時に情報提供や薬学的知見に基づく指導を行うことが義務づけられているが、薬剤の服用期間を通じて服薬状況の把握等を行うべき旨は必ずしも明確ではない。このため、薬剤師には、調剤時のみならず、薬剤の服用期間を通じて、一般用医薬品等を含む必要な服薬状況の把握や薬学的知見に基づく指導を行う義務があることを明確化すべきである。

○ また、患者に対する継続的な薬学的管理・指導を効果的に実施できるよう、薬剤師に、上記により把握した患者の服薬状況等の情報や実施した指導等の内容について記録することを義務づけるべきである。

○ 薬局開設者は、その薬局に従事する薬剤師に対して、上記に関する業務を実施させるべきである。

② 医師等への服薬状況等に関する情報の提供
○ 薬剤師は、把握した患者の服薬状況等に関する情報について、医療機関・薬局において診療又は調剤に従事する医師、歯科医師、薬剤師へ適切な頻度で提供するように努めるべきことを明確化すべきである。

③ 薬剤師の資質の向上
○ 以上のような役割を果たすためには、薬剤師自らが常に自己研鑽に努め、専門性を高めていくことが重要である。

(2) 患者が自身に適した薬局を主体的に選択するための方策
○ 患者が自身に適した機能を有する薬局を主体的に選択できるよう、薬局開設許可に加え、特定の機能を有する薬局を法令上明確にし、当該機能を果たしうる薬局であることを示す名称の表示を可能とすべきである。なお、具体的な機能としては、「患者のための薬局ビジョン」においてかかりつけ薬剤師・薬局が備えていくことが必要とされた機能や患者等のニーズに応じて強化・充実すべきとされた機能を基本に、例えば、以下のような機能を持つ薬局が考えられる。

・ 地域において、在宅医療への対応や入退院時をはじめとする他の医療機関、薬局等との服薬情報の一元的・継続的な情報連携において役割を担う薬局
・ がん等の薬物療法を受けている患者に対し、医療機関との密な連携を行いつつ、より丁寧な薬学管理や、高い専門性を求められる特殊な調剤に対応できる薬局

○ これらの薬局の機能に関する情報は、医療計画の策定等において活用されることが期待される。

(3) 遠隔服薬指導等
○ 遠隔診療の状況を踏まえ、対面でなくともテレビ電話等を用いることにより適切な服薬指導が行われると考えられる場合については、対面服薬指導義務の例外を検討する必要がある。例外の具体的な内容については、オンライン診療ガイドラインの内容や特区実証の状況等に加え、かかりつけ薬剤師に限定すべき、品質の確保など医薬品特有の事情を考慮すべき等の本部会での指摘を踏まえ、専門家によって適切なルールを検討すべきである。

○ 患者の療養の場や生活環境が変化している中で、患者が薬剤師による薬学的管理を受ける機会を確保するため、服薬指導及び調剤の一部を行う場所について、一定の条件の下で、職場等、医療が提供可能な場を含めるような取扱いとすべきである。

(4) 対人業務を充実させるための業務の効率化
○ 質の高い薬学的管理を患者に行えるよう、薬剤師の業務実態とその中で薬剤師が実施すべき業務等を精査しながら、調剤機器や情報技術の活用等も含めた業務効率化のために有効な取組の検討を進めるべきである。

(5) 麻薬流通の合理化
○ 在宅における緩和ケアを推進するためには、薬局において医療用麻薬が適切かつ円滑に患者に提供される必要がある。現行では処方箋を受け取った場合にのみ不足する医療用麻薬を薬局間で譲渡できる仕組みとなっているが、一定の要件の下で事前に譲渡することができるような仕組みを検討すべきである。

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