管理人の戯言

【人生失敗したくない人必見!】薬学生の就職論・薬剤師のキャリアプラン

こんにちは。
管理人のまひろです。

いつもは、国家試験解説とか、薬関連ニュースを配信していますが、今回は薬学生の方に向けて、就活論・キャリアプランについてお話したいと思います。
薬剤師の就職先というと、病院・調剤薬局・ドラッグストア・製薬企業(開発・研究・MR)・CROなどが主にあげられます。
それぞれの業界の実情(給料メインの話)を簡単にまとめ、じゃあどういうキャリアプランがいいのかを説明していきます。

あ、そもそもとして、【バリバリお金稼ぎたい人】が参考になるような記事内容です。
【女性で結婚を期に家庭に入る予定】【そこそこ稼げればいいという人】【プライベートめっちゃ大事な人】には、全然合わない記事だと思うので、戻るボタンをお願いいたします。

10分くらい読み終わるのに時間かかるので、お時間あるときで構わないので、一度読んでいただけると大変うれしく思います。

管理人まひろってどんな人なの?

いっちょ前に話すまえに、自己紹介を。

私立6年制薬学部卒業、薬剤師免許取得
IT系ベンチャーに新卒入社 Webマーケティングコンサルティング業務に従事
2年後、数百店舗規模の調剤薬局に転職
3年間、一般薬剤師・管理薬剤師・ラウンダー(業務支援:複数の薬局を飛び回る業務)を地方で従事
本社勤務(全店舗の医薬品在庫管理、期限切迫品・不動医薬品処理、社内システム作成・管理など)

こんな感じの経歴をしているアラサーです。

そう、薬剤師免許とった後、新卒では薬剤師の一般的な就職先に入っていません。
どうして入らなかったのかというと、新卒就活のときにそこまで深く考えていたわけではないのですが、

薬剤師の給与的な将来の見通しが全然明るくない

ことはわかっていたので、別の職種のスキルセットを得たほうが、薬剤師に戻ってきたときに活躍できるのではないかという仮説の元、IT系のベンチャー企業に新卒入社したという感じです。

アラサーの今、この選択は間違いではなかったと思います。
というのも、新卒で調剤薬局入った大学の同級生と比較して、年収高いですし、やっている仕事も多岐にわたり、やりがいをもって働くことができています。

前提:薬剤師の未来は明るい?暗い?

就活論・キャリアプランの説明していく前に、前提知識として、薬剤師の将来性について、まとめておきます。

結論、薬剤師の未来は暗いです。
なぜか?主な理由は下記の通り。

  1. 日本の人口減
  2. 医療費の圧迫
  3. 薬剤師の供給過多
  4. 薬剤師の政治的地位の低さ

医療業界全般的に言えますが、【日本の人口減】が重くのしかかってきます。
つまり、お客さんの数が右肩下がりの業界なのです。
向こう10年くらいは、病気にかかりやすい高齢者人口が増加していきますが、2025年くらいをピークに、高齢者人口も徐々にへっていきます。

ってことは、向こう10年くらいはまだ安心なのか?
と、勘違いしちゃうかもしれませんが、【医療費の圧迫】が重くのしかかります。


引用:平成28年度 国民医療費の概況

国民医療費は、年々高齢者が増える状況が続いているので、どんどん増えている状況であり、国内総生産に対する割合も上昇してきています。
また、少子高齢化が加速しているので、労働力が低下している状況が進むので、今後は国内総生産も低下していくことが見込まれます。
なので、国民医療費を圧縮することが急務なのです。
当たり前ですが、国民医療費から薬剤師(医療機関で働く場合)の給料は拠出されるので、医療費が圧縮されれば、給料も下がるとみて間違いありません。

現に東京都内をはじめとする薬剤師の供給過剰な大都市圏では、薬剤師の年収下落が始まっています。
パート薬剤師、昔は時給2500~3000円くらいあった気がしますが、今は1500~2000円程度で募集がかかっています。
そして、その募集でも余裕で人が集まるんです。

製薬会社なら大丈夫じゃないか?と思うかもしれません。
ところが、製薬会社も新規開発医薬品の難易度が高くなっているのと、ジェネリック医薬品の台頭などにより、結構しんどい状況となっています。
というか、MR職・開発職の必要数が減っていくのが現状だと思われます。注力して売らないといけない薬が減っていくので。
また、IT化が進み、MRから直接説明してもらう必要がないレベルで、ネット上で情報が発信されはじめています。

そう、薬剤師の一般的な就職業界・職種、そのほとんどが、少子高齢化・医療費削減の波にのまれてしまうのです。
それにもかかわらず、薬学部の新設があったため、新卒薬剤師の供給過多状況となってきています。
新卒薬剤師の供給過多がもたらすのは、【給料の伸び悩み】【定年の前倒し】です。

調剤薬局業界では、50代以降の中途転職者の値崩れが発生していますし、製薬企業からの調剤未経験転職組(特に35歳以上くらいかな)は、もはやお断りするケースすら多発しています。
新卒のほうが、会社のカラーに染めやすいし、わざわざ地雷の可能性が高くなった中途を入れる理由がないんですよね。

そして、こういう状況を打破できるのは、政治の力なのですが、薬剤師会は機能不全ですし、国会に薬剤師は1人しか送れない状況で、改善の見込みなんで立たないんです。
医師会はしっかり献金も、国会に議員も送っているので、政治力が違うんです。
なので、診療報酬改定も、薬剤師いじめだろという感じの改定内容となっています。

本題:薬剤師の就職先業種の実情

病院

病院は仕事内容は、薬剤師!って感じですが。
一般的に、いかんせん給料が安い。安すぎ。

初任給は350万円(ボーナス込み)もらえれば御の字で、10年勤務しても400万~450万程度といったところ。伸びがとても悪い傾向にあります。
役職もち(薬局長)とかになれば、ぐっとあがる可能性がありますが、いかんせんポストが少なすぎて、現職が引退するとかしないと、そこには入れない可能性が高いです。

病院のデメリットとして、病院⇒調剤薬局へのハードルが【かかりつけ薬剤師】制度導入以降、少しあがったというのがあります。
【かかりつけ薬剤師】になる必要要件として、3年以上の薬局勤務経験というのが一要件としてあるのですが、病院勤務歴はどれだけ長くても1年分しかカウントすることができません。
なので、かかりつけ薬剤師が必要な薬局(例えば地域体制加算算定しているなど)だと、受け入れがたいケースもあるなど、その経歴だけで転職の可能性がぐっと狭まるかもしれません。

企業(MR・開発)

給料もよく、昇給も期待できるし、役職も多めにあるので、金稼ぐって意味合いだと、よい選択だと思います。
ただ、社会全体の波にのまれ、人員削減とかいう流れに抵抗しにくいなという印象は受けます。
実際、MR削減の動きはよく聞かれるようになりました。

【鳥居薬品】281人が早期退職に応募‐MRは300人まで削減へ 薬事日報
エーザイ、早期退職に300人 予定の3倍が応募 薬事日報

新薬創出が難しくなっているので、MRの数も減らしていく傾向にあるんです。
開発職もその流れに合わせて、減らしていかざるを得ないでしょう。

薬剤師免許を持っていれば、病院や薬局業界に簡単に転職できると思ってるかもしれません。
が、病院はまず無理(新卒主義傾向が強いので)のと、薬局業界への転職も難しくなりつつあります。

いままでは薬剤師不足の傾向が強かったので、薬剤師免許もってるだけで、調剤薬局に転職できたのですが、薬学部乱立により、新卒薬剤師の供給量が増加しています。
調剤未経験という意味あいでは、新卒も中途も同じなので、どっち優先的にとろうかという話になるんですが、十中八九新卒です。
なぜかといえば、【給料の安さ】【どこにも染まってない】の2点です。

給料の安さは言わずもがなですが、このどこにも染まってないというのも重要です。
中途は、前職ではこうだったとか不満がでやすく、転職経験あるので、すぐ転職しがちなんです。
それを薬局側は痛いほど経験しているので、どっちかといったら新卒を取ります。

また、調剤薬局の現場勤務は、率直に言って単純作業が多いです。あと、患者さんの対応も、しんどいことが多いです。
その結果なじめずに離れていく人が後をたちません。
調剤薬局側も、この人もなじめずに離れていくんだろうなーという考えを念頭に採用基準を設けるので、ハードルが地味に高いんです。

あ、そもそもとして、年収帯に開きがあるのを受け入れなくてはいけません。
未経験調剤薬局中途転職だと、年500~600万が妥当な給与水準です。
製薬会社MRでバリバリやっている人は年800~1000万はあるとおもうので、給与ダウンを受け入れなくてはなりません。

と、そんな調子で、地味に企業から医療業界への転職も難しくなりつつあります。
10年後には、新卒で事足りてるから、中途はいらないやという話にもなるかもしれません。

調剤薬局

調剤薬局は、初任給の高さは期待できるものの、そのあとの昇給額が企業と比べると微妙な傾向にあります。
初任給は350万~400万、30歳で400万~500万くらいが平均ではないでしょうか。
そして、昇給上限が600万~700万程度といったところです。
(それ以上もらっている人で、現場調剤業務しかできない人は、普通にリストラ候補です。稼げるお金が新卒だろうとベテランだろうと変わらない以上、新卒にとっかえたほうが、人件費少なくて済むので)

もちろん、エリアマネージャーなどなど、上位役職になれば給料ぐっとあがりますが、狭き門です。
また、調剤薬局業界は業界再編が進んでおり、小規模~中規模(50店舗規模)であると、大規模に買収される可能性があり、そういうときに真っ先にリストラ候補に挙がるのは、エリアマネージャーなどの役職もちです。
給料高いけど、現場で実際に金を稼ぐわけではないので、そういう中間役職は真っ先に切られます。

調剤薬局から調剤薬局へは転職しやすく、転職の際に年収をアップできる可能性があるので、20代で1度は転職しておいても損はないです。
ですが、40歳までに4回以上転職している方は、それ以降の転職に難色が示されることが多々あります。
一つの職場で長くつとめることができないというのは、かなりのマイナスイメージです。
高い紹介料を仲介会社に払ってゲットした人材が、そうやすやすと消えてしまうなんて、たまったもんじゃないですからね。

調剤併設ドラッグストア

初任給の高さは調剤薬局以上ですが、そのあとの昇給額がかなり微妙といわれています。
初任給は350万~450万、30歳で450万~500万くらいかな?

ですが、昨今の診療報酬のたたかれ具合を見ると、調剤併設ドラッグストアの方が、OTC販売に注力することができる分、まだ可能性があるのではないかと思っています。

おすすめキャリアプラン

さてさて、どういうキャリアプランがお勧めなのか、まとめていきます。
再度お伝えしますが、給料に重きを置いたキャリアプランです。
やりがいとか学会発表とか全く考えていないので、そちらを気にしたい方には、あまり参考にならないかもしれません。

調剤バリバリプラン

①新卒で大手調剤薬局就職
②30歳手前で転職
└A:地方の個人薬局に転職。継承を狙う。
└B:大手調剤薬局で、エリアマネージャ役職で転職、さらなる上を目指す。

地方個人薬局が給料的には最高ではあるものの、最初からそこに入ると、複数の科目対応が苦手になったり、いろいろな薬局で勤務できずに、戦闘力が低い薬剤師となる可能性があります。
なので、新卒では様々な薬局で働くことができる大手調剤薬局に就職するのがよいと思います。

30歳で普通に薬剤師業務をできるようになったら、転職を考えるころ合いでしょう。
ただし、そこの調剤薬局で、エリアマネージャ役職以上を狙えるのであれば、残るのでも構わないです。
あ、完全にエリアマネージャ業務のみで、実店舗で働かないというのは、将来的に合併とかでリストラ候補となったり、転職するにしてもあまりイメージよくないので、プレイングマネージャがお勧めです。

転職では、2つの選択があるなと思っていて、地方個人薬局でそこのオーナーに気に入ってもらって継承狙いでいくか、中堅~大手調剤薬局に転職するかです。
地方個人薬局では往々にして後継ぎがいないことが多く、M&Aにあがってきたりします。そこで、その個人薬局に入り込み、継承狙いで頑張って薬局のオーナーになるというのも1つの手ではないかと思います。

一方で、中堅~大手調剤薬局に転職による給料上げを目的として移るというのもありだと思います。
このパターンでは、転職の際に交渉ミスらないようにすることが大事です。
また、右肩下がりのこの業界、現状維持というよりかは積極的に買収を進めたり、他業種への進出を図っているような会社のほうが、将来の可能性は高まります。

あとは、そのときの家庭環境と相談。
嫁・子供がいると、正直な話、選択の幅は狭まります。男なら結婚・子供焦らなくていいと思います。

あ、エリアマネージャっていっても、会社によってはただの複数店舗回るラウンダー業務しかやらせない可能性があるから、そこは調査しておきたいところ。
ただのラウンダー業務しかできないのはちょっと残念過ぎます。

新規案件ゲットからの調剤バリバリプラン

①新卒でMRに入社
②30~40歳くらいで大手調剤薬局に転職

MRって給料が比較的高い、ってだけじゃなくて、うまいことやれば、医師と仲良くできるというのが強みです。
医師が新規開業従っている、医療法人が支店を出したがっている。こういう情報は、規模拡大を目指す大手調剤薬局にとってみれば、のどから手がでるほど欲しい情報なんです。
そういうコネクションを作ってから、大手調剤薬局に転職すれば、その新規案件開発を任せてくれるかもしれません。
調剤畑でずっとやってきた薬剤師には、絶対まねできない価値があることです。

もちろん、製薬会社でさらに上位職(支店長・営業本部長など)が狙えるのであれば、そこに残ってもよいと思います。

ちょっと他の進路考えてみない?

薬学部薬学科卒業する人の95%は、病院・薬局などで薬剤師として働くか、製薬会社・CROなどの薬関連の会社に行くかです。
マジでもったいないなと思います。

薬剤師業界は、閉鎖性が高く、他業種の経験をしている人がめっちゃ少ないです。
その閉鎖空間に、他業種経験があるやつがうまいこと入ることができれば、価値は非常に高いといえます。

おすすめは、【金融系】【コンサル系】【IT系】【ベンチャー】です。
【金融系】【コンサル系】⇒
M&Aが盛んに行われている調剤薬局業界において、貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)を理解できる・作成できる、デューデリジェンスができるのは価値が高いです。経営的な金勘定のセンスというのは、幹部には必要なので、それを養うことができるというのはよい業界だと思います。

【IT系】⇒
薬剤師業界、ITリテラシーが乏しすぎてヤバイです。
まだ紙薬歴を使用している薬局があるレベルですからね。
IT化の流れが押し寄せるなか、薬剤師の業務も理解しつつ、IT系の知識も理解できている、こういう人材が必要になることが多いです。

【ベンチャー】⇒
薬剤師の業界は右肩下がりで、新規事業やろうと考えている会社も多いです。
ただ、やろうと思ってもできない。なんでかといえば、やり方を知らないからです。
この数十年間、医師におんぶにだっこだったツケが回ってきており、新規事業立案能力・実行能力・実務能力が著しく低いのがこの業界です。

ベンチャーで死ぬ思いして仕事してきた人材。
それだけで十分な価値がありますよ。

最後に

言いたいこと、まとまりなく言わせていただきました笑
結局のところ、キャリアなんて使えるレアキャラになれるかどうかだと思います。

周りがこうだからー、ではなく、自分はこのキャリアで行くんだ!と決めて邁進することをおすすめします。
自分で決めたことなら、うまくいかなくても、失敗しても、しょうがない、自分で決めたんだからって思えて、後悔少なくて済みますよ。

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